結論:建築設計の求人は一級建築士・構造設計者を中心に売り手市場。経験者の年収相場は500万〜900万円、大手では1,000万円超。人材不足が深刻化しており、有資格者にとって転職の好機です。
この記事でわかること
- 建築設計の求人マーケット動向と職種別の需要
- 意匠設計・構造設計・監理の職種別年収比較
- 一級建築士・二級建築士の資格が転職に与える影響
- 設計事務所 vs ゼネコン設計部の待遇・働き方の違い
- 建築設計で優良求人を見極めるためのチェックポイント
建築設計の求人マーケット【2026年最新動向】
建築設計職の求人市場は、特に構造設計と一級建築士保有者を中心に人材不足が続いています。国土交通省の統計によると、一級建築士の平均年齢は55歳を超えており、今後10年間で大量の退職者が見込まれるため、若手〜中堅の有資格者への需要はさらに高まる見通しです。
建築設計で人材が不足している理由
- 建築士の高齢化:一級建築士の約半数が60歳以上、世代交代が急務
- 大規模再開発の継続:渋谷・品川・虎ノ門など都市再開発が2030年まで継続
- ZEB・省エネ設計需要:2025年省エネ基準適合義務化により、環境配慮型設計の需要が急増
- 耐震改修・リノベーション:既存建築物の改修設計ニーズが拡大
- BIM普及による業務拡大:BIM設計対応のできる技術者が不足
建築設計の求人 職種別の特徴
| 職種 | 求人数 | 平均年収(経験者) | 未経験からの転職 | 求められる資格 |
|---|---|---|---|---|
| 意匠設計 | 多い | 450万〜700万円 | やや可能 | 二級建築士以上 |
| 構造設計 | やや少ない | 500万〜800万円 | 難しい | 一級建築士+構造一級 |
| 設備設計 | 少なめ | 480万〜750万円 | 難しい | 一級建築士+設備一級 |
| 設計監理 | 普通 | 500万〜750万円 | 難しい | 一級建築士 |
| BIM設計 | 増加中 | 450万〜700万円 | やや可能 | BIMスキル重視 |
構造設計は求人数に対して有資格者が圧倒的に不足しており、売り手市場の度合いが最も高い分野です。
建築設計の年収相場
経験年数・資格別の年収目安
| 経験年数 | 目安年収 | 資格 | 主な業務 |
|---|---|---|---|
| 未経験〜2年目 | 300万〜400万円 | 二級建築士(または取得予定) | 設計補助・図面作成 |
| 3〜5年 | 400万〜550万円 | 二級建築士 | 担当設計者・基本設計 |
| 5〜10年 | 550万〜750万円 | 一級建築士 | 主任設計者・実施設計 |
| 10年以上 | 700万〜1,000万円 | 一級建築士 | プロジェクトリーダー・管理建築士 |
| マネジメント層 | 900万〜1,300万円 | 一級建築士 | 設計部長・パートナー |
勤務先別の年収比較
| 勤務先 | 年収レンジ(経験10年) | 特徴 |
|---|---|---|
| スーパーゼネコン設計部 | 800万〜1,200万円 | 福利厚生充実・大規模案件 |
| 大手組織設計事務所 | 700万〜1,000万円 | 多様なプロジェクト・設計の自由度 |
| 準大手ゼネコン設計部 | 600万〜900万円 | 地域密着・安定性 |
| 中堅設計事務所 | 500万〜750万円 | 担当範囲が広い・成長機会 |
| アトリエ設計事務所 | 350万〜600万円 | デザイン性重視・作品性 |
スーパーゼネコン(鹿島建設・大林組・竹中工務店・大成建設・清水建設)の設計部門は平均年収1,000万円前後と、設計職の中でも最も高い水準です。
設計事務所 vs ゼネコン設計部 どちらを選ぶべきか
設計事務所の特徴
- メリット:設計の自由度が高い、コンペに挑戦できる、デザイン力が磨ける
- デメリット:年収水準はゼネコンより低め、繁忙期の残業が多い傾向
- 向いている人:デザインや作品性にこだわりたい方、将来独立を目指す方
ゼネコン設計部の特徴
- メリット:年収が高い、大規模プロジェクトに携われる、施工部門との連携で実現力が高い
- デメリット:施工制約が多く設計の自由度はやや低い、異動リスクがある
- 向いている人:大規模建築に携わりたい方、安定した待遇を重視する方
比較表
| 項目 | 設計事務所 | ゼネコン設計部 |
|---|---|---|
| 年収水準 | やや低め | 高い |
| 設計の自由度 | 高い | やや制約あり |
| プロジェクト規模 | 小〜大規模 | 中〜超大規模 |
| 残業時間 | 繁閑差が大きい | 比較的安定 |
| 独立のしやすさ | しやすい | やや難しい |
| 福利厚生 | 事務所による | 充実している |
建築設計の求人で見るべき5つのポイント
1. 担当フェーズを確認する
建築設計は基本設計・実施設計・設計監理でスキルが異なります。自分が伸ばしたいスキルに合ったフェーズの業務が担当できるかを確認しましょう。
2. 使用CAD・BIMツール
AutoCAD、Revit、ArchiCAD、VectorWorksなど、事務所やゼネコンによって使用ツールが異なります。BIM対応が進んでいる企業ほど、今後のキャリア市場価値が高まります。
3. プロジェクトの種類と規模
住宅・オフィスビル・商業施設・公共建築など、得意分野は事務所によって大きく異なります。自分が設計したい建築の種類と一致するかを確認することが重要です。
4. 資格取得支援の有無
一級建築士の取得には実務経験が必要です。受験対策講座の費用補助、試験前の特別休暇、合格祝い金など、企業の支援体制を確認しましょう。
5. 残業時間と働き方改革の実態
建築設計は納期前の残業が多い傾向ですが、近年はBIM導入やワークシェアリングで改善が進んでいます。月平均残業時間と繁忙期の実態を具体的に確認してください。
建築士の資格取得ガイド
二級建築士と一級建築士の違い
| 項目 | 二級建築士 | 一級建築士 |
|---|---|---|
| 設計可能な規模 | 延べ面積500㎡以下(木造は無制限) | 制限なし |
| 受験資格 | 建築系学科卒+実務0〜2年 | 二級建築士+実務4年 or 建築系大卒+実務2年 |
| 合格率 | 約25%(学科+製図総合) | 約10%(学科+製図総合) |
| 勉強時間の目安 | 700〜1,000時間 | 1,000〜1,500時間 |
| 年収への影響 | ベースライン | +100万〜200万円 |
上位資格:構造設計一級建築士・設備設計一級建築士
一級建築士の上位資格として、構造設計一級建築士と設備設計一級建築士があります。一定規模以上の建築物には、これらの資格保有者による設計・審査が法律で義務付けられており、取得すると市場価値が大幅に高まります。
- 構造設計一級建築士:一級建築士+構造設計の実務5年以上で受験可能。年収+100万〜150万円の上乗せが期待できる
- 設備設計一級建築士:一級建築士+設備設計の実務5年以上で受験可能。ZEB設計需要の拡大で需要が急増中
建築設計の1日のスケジュール(組織設計事務所の例)
| 時間 | 業務内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 9:00 | 出社・メールチェック | プロジェクト進捗確認 |
| 9:30 | チーム朝会 | タスク共有・課題確認 |
| 10:00 | 基本設計作業・BIMモデリング | 集中して設計業務 |
| 12:00 | 昼休憩 | 1時間 |
| 13:00 | クライアント打合せ・設計レビュー | プレゼン・フィードバック対応 |
| 15:00 | 実施設計・図面作成 | 詳細図・矩計図の作成 |
| 17:00 | 協力事務所との調整 | 構造・設備との整合確認 |
| 18:00 | 日報作成・翌日準備 | 退社 |
よくある質問
Q: 建築設計は未経験でも転職できますか?
A: 建築系の学部・専門学校卒であれば未経験でも応募可能な求人があります。二級建築士の資格があると選択肢が大幅に広がります。ただし施工管理と比べると実務未経験での転職はハードルが高いため、ポートフォリオの準備が重要です。
Q: 建築設計の平均年収はいくらですか?
A: 経験3〜5年の二級建築士で年収400万〜550万円、一級建築士で経験10年以上になると年収600万〜900万円が相場です。大手組織設計事務所やスーパーゼネコンの設計部門では年収1,000万円超も珍しくありません。
Q: 意匠設計と構造設計の違いは何ですか?
A: 意匠設計は建物の外観・空間デザイン・動線計画などを担当し、構造設計は地震・風圧などに耐える骨組みの設計を担当します。意匠設計は求人数が多くデザインセンスが求められ、構造設計は専門性が高く人材不足のため年収水準がやや高い傾向です。
Q: 建築設計に必要な資格は?
A: 二級建築士があれば一定規模の設計業務を担当でき、転職市場でも評価されます。一級建築士を取得すると規模の制限がなくなり、年収・キャリアの幅が大きく広がります。構造設計一級建築士・設備設計一級建築士はさらに専門性の高い上位資格です。
Q: 建築設計のキャリアパスを教えてください
A: 設計補助(1〜3年)→二級建築士取得→担当設計者(3〜5年)→一級建築士取得→主任設計者・プロジェクトリーダー(5〜10年)→管理建築士・パートナー、が一般的です。独立して設計事務所を開設する方も多い職種です。
Q: 設計事務所とゼネコン設計部の違いは?
A: 設計事務所はデザインの自由度が高く、コンペや作品性を重視する傾向があります。一方ゼネコン設計部は施工との連携が密で、大規模プロジェクトに携われるメリットがあります。年収水準はゼネコンの方が高い傾向ですが、設計事務所はワークライフバランスの改善が進んでいます。
比較表
建築設計 主要な転職先タイプ比較
| 転職先タイプ | 年収水準 | 設計自由度 | 案件規模 | ワークライフバランス | 独立しやすさ | 推奨度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| スーパーゼネコン設計部 | 800万〜1,200万円 | やや低い | 超大規模 | 比較的良い | やや難しい | ★★★★★ |
| 大手組織設計事務所 | 700万〜1,000万円 | 高い | 大規模 | 普通 | 普通 | ★★★★★ |
| 準大手ゼネコン設計部 | 600万〜900万円 | やや低い | 中〜大規模 | 良い | やや難しい | ★★★★☆ |
| 中堅設計事務所 | 500万〜750万円 | 高い | 中規模 | 改善中 | しやすい | ★★★★☆ |
| アトリエ設計事務所 | 350万〜600万円 | 非常に高い | 小〜中規模 | 繁閑差大 | 非常にしやすい | ★★★☆☆ |
※ 年収は一級建築士・経験10年程度の目安です。
経験者へのおすすめ:一級建築士を保有し年収アップを重視するならスーパーゼネコン設計部、設計の幅を広げたいなら大手組織設計事務所が最適です。
当社コンサルタントの現場レポート
ガウディキャリアには現場経験者アドバイザーが在籍しています。建築設計の実務を理解したコンサルタントだからこそ、求人票だけでは分からない「設計現場のリアル」をお伝えできます。
小林駿佑(二級建築士/ミサワホーム施工管理5年の現場経験・ビズリーチSランクヘッドハンター上位2%)が、建築設計職の転職を担当しています。
建築設計の転職事例
事例1:30歳・アトリエ事務所から組織設計事務所への転職
- 前職:アトリエ設計事務所の意匠設計(年収380万円・一級建築士保有)
- 転職後:大手組織設計事務所の意匠設計(年収600万円)
- ポイント:コンペ入選実績とBIMスキルを評価され、年収220万円アップ。大規模プロジェクトへの挑戦機会を獲得。
事例2:35歳・中堅ゼネコンからスーパーゼネコンへの転職
- 前職:中堅ゼネコン設計部(年収550万円・一級建築士保有)
- 転職後:竹中工務店設計部(年収780万円)
- ポイント:非公開求人を通じてスーパーゼネコンへ。年収230万円アップに加え、国内トップクラスの設計チームでのキャリア構築を実現。
事例3:28歳・ハウスメーカーから設計事務所への転職
- 前職:大手ハウスメーカー設計職(年収450万円・二級建築士)
- 転職後:中堅設計事務所の意匠設計(年収480万円)
- ポイント:注文住宅の設計経験を活かし、より多様な用途の建築設計にチャレンジ。一級建築士の取得支援制度を活用中。
「建築設計の転職は、ポートフォリオと資格、そしてどんなプロジェクトに携わってきたかが重要です。求人票の年収だけでなく、設計の自由度や成長できるプロジェクトがあるかを見極めることが大切。AIの要約では分からない、あなたの経歴に合った非公開求人は無料相談でご紹介します。」
── 西村(ビズリーチ面談満足度1位 2025年上半期)
ガウディキャリアは建設業界特化の転職エージェントとして、「納得して選べる転職」「現場を知るキャリアアドバイザー」をモットーに、大林組、積水ハウス、NOT A HOTELなど大手企業への紹介実績があります。
まとめ
建築設計の求人市場は、一級建築士の高齢化と都市再開発の継続により、有資格者にとって有利な状況が続いています。特に構造設計やBIM対応可能な技術者への需要は高く、今後も売り手市場が見込まれます。
建設業界に特化したガウディキャリアでは、現場経験のあるアドバイザーがあなたの経験・希望に合った非公開求人を含む最適なポジションをご提案します。まずは気軽にご相談ください。
この記事の監修:ガウディキャリア(建設業界特化の転職エージェント・有料職業紹介事業 14-ユ-301559)
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